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: 5.2 数式モードにおけるグループ化 : 5. 数式の組版 : 5. 数式の組版

5.1 概要

LATEXは,数式を組版するための 特別なモードを持っています. 段落内の文中における数式は,\(\)$$や, \begin{math}\end{math}で囲んで入力します.


\begin{example}
Add $a$\ squared and $b$\ squared
to get $c$\ squared. Or, using
a more mathematical approach:
$c^{2}=a^{2}+b^{2}$\end{example}


\begin{example}
\TeX {} is pronounced as
$\tau\epsilon\chi$.\\ [6pt]
100~m$^{3}$\ of water\\ [6pt]
This comes from my $\heartsuit$\end{example}

長い数式を出力するには, 別行立て数式として組版することが好まれます. そのためには,数式を\[\]や, \begin{displaymath}\end{displaymath}で囲みます. この形式では,数式に番号が付きません. もしLATEXを使って数式に番号を付けたいのであれば, equation環境を使用して下さい.


\begin{example}
Add $a$\ squared and $b$\ squared
to get $c$\ squared. Or, usin...
...ymath}
c^{2}=a^{2}+b^{2}
\end{displaymath}And just one more line.
\end{example}

\label\refを使えば, 文中で数式番号を参照することができます.


\begin{example}
% latex2html id marker 2991\begin{equation}
\epsilon > 0
\end{equation}From (\ref{eq:eps}), we gather
\ldots
\end{example}

別行立て数式とした場合,文中における数式とは 異なったスタイルで組版されることに注意して下さい.


\begin{example}
$\lim_{n \to \infty}
\sum_{k=1}^n \frac{1}{k^2}
= \frac{\pi^2}{6}$\end{example}


\begin{example}
\begin{displaymath}
\lim_{n \to \infty}
\sum_{k=1}^n \frac{1}{k^2}
= \frac{\pi^2}{6}
\end{displaymath}\end{example}

数式モードテキストモードには, 違いがあります. 例えば,数式モードでは,

  1. 入力中のスペースと改行には特別な意味はありません. スペースの大きさは,数式の形から論理的に導かれるか, \,\quad\qquadといった特別なコマンドを 使って制御することになります.

  2. 空行は許されません. 一つの数式は一つだけの段落からなります.

  3. 各文字は変数名とみなされ,そのように組版されます. もし数式内で通常の文章を(通常の立体のフォント (Computer Modern Roman)とスペースで)組版したければ, textrm{...}コマンドを使用し, 出力させたい文字列を引数に指定します.


\begin{example}
\begin{equation}
\forall x \in \mathbf{R}:
\qquad x^{2} \geq 0
\end{equation}\end{example}

\begin{example}
\begin{equation}
x^{2} \geq 0\qquad
\textrm{for all }x\in\mathbf{R}
\end{equation}\end{example}

数学者は,記号の使い方についてとてもうるさいようです. `ブラックボードボールド体' を扱うのが, ここでの一般的な例でしょう. これは,amsfontsamssymbパッケージを 読み込んで,\mathbbコマンドを使用することで 出力することができます. 上の例は,次のようになります.


\begin{example}
\begin{displaymath}
x^{2} \geq 0\qquad
\textrm{for all }x\in\mathbb{R}
\end{displaymath}\end{example}


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Hiroyuki Ohsaki (oosaki@ics.es.osaka-u.ac.jp)