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5.4 数式モードにおけるスペースの制御

TEXが数式内で決定したスペースの大きさに 満足できないときには,以下に示すスペースを制御するコマンドを 使用して調整して下さい. \,コマンドは $\frac{3}{18}\:\textrm{quad}$(0.166em), \:コマンドは $\frac{4}{18}\:\textrm{quad}$(0.222em), \;コマンドは $\frac{5}{18}\:\textrm{quad}$(0.277em)の 小さなスペースをそれぞれ生成します. \ コマンドは中くらいの大きさのスペースを生成します. また \quadコマンド(1em) や \qquadコマンド(2em)は大きなスペースを 出力するのに使用します. \quadコマンドが出力するスペースの大きさは, その時使用しているフォントの`M'の文字幅に一致します. \!コマンドは, $-\frac{3}{18}\:\textrm{quad}$(0.166em)の 負の大きさのスペースを生成します.


\begin{example}%
\providecommand{\ud}{\mathrm{d}}\begin{displaymath}
\int\!\!\!...
...math}
\int\int_{D} g(x,y)\mathrm{d}x \mathrm{d}y
\end{displaymath}\end{example}

微分を表す`d'は,通常ローマン体で出力することに 注意して下さい.

AMS-LATEXには,多重積分記号のそれぞれの積分記号の間の スペースを見栄えよく調節した \iint\iiint\iiiint\idotsintといったコマンドが用意されています. amsmathパッケージを読み込むと, 上に示した例は以下のように書くことができます.


\begin{example}%
\providecommand{\ud}{\mathrm{d}}\begin{displaymath}
\iint_{D} \, \mathrm{d}x \, \mathrm{d}y
\end{displaymath}\end{example}

詳細は,(AMS-LATEXと一緒に配布される) testmath.texファイル,もしくは``The LATEX コンパニオン [3]''の第8章を 参照して下さい.


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Hiroyuki Ohsaki (oosaki@ics.es.osaka-u.ac.jp)