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: 4.8 相互参照 : 4. テキストの組版 : 4.6 単語間のスペース

4.7 表題,章見出し,節見出し

作成した文書を読者に理解してもらうためにも, 章,節,小節に分割した方がよいでしょう. このためにLATEXは,引数に見出しを取る 特別なコマンドを用意しています. これらのコマンドを正しい順序で使うことは, 文書執筆者の義務です.

以下の見出し用のコマンドは,articleクラスで 使用できるものです.

\section{...} \paragraph{...}
\subsection{...} \subparagraph{...}
\subsubsection{...} \appendix

reportbookクラスでは, 次の二つのコマンドも使用することができます4.8

\part{...} \chapter{...}

articleクラスは章(chapter)に関する 定義がないので,それらの文書を章として加えることで 本にまとめることが非常に簡単になっています. 見出しの上下のスペース,番号付け, 見出しの文字の大きさなどは, LATEXが自動で設定,出力します.

これらのコマンドのうち, 次の二つは多少特殊なコマンドとなっています.

LATEXは,最後に行った文書のタイプセットの結果から, 見出しとそのページ番号を取りだし,目次を作成します.

目次は,この


\begin{command}
\texttt{\symbol{'134}tableofcontents}
\end{command}
コマンドが書かれた場所に作成,出力されます. 新しく作成された文書の場合, 正しい目次を得るために 二度タイプセット(``LATEX処理'')を行わなければなりません. 文書を三度処理しなければならないこともありますが, 処理が必要なときにはLATEXが教えてくれます.

上で示されたすべての見出しコマンドには, ``アスタリスク付き''コマンドが存在します. ``アスタリスク付き''コマンドは,コマンド名の後に アスタリスク*を付けるだけで,目次にも現れず, 番号付けもせずに見出しのみを出力します. 例えば,\section{Help}コマンドは \section*{Help}コマンドとした方が適切でしょう.

通常,各見出しは文書中でコマンドの引数に入力された通りに 目次に出力されます. しかし,時には見出しがあまりにも長くて, 目次にうまく収まらないなど対処に困ることもあります. そこで,実際に出力する見出しの引数の前に, 目次にのみ出力される文字列をオプション引数として 指定することができるようになっています.

\chapter[Read it! It's Exciting]{This is a very long
and especially boring title}

文書全体の表題は, 次のコマンドを使用して出力することができます.


\begin{command}
\texttt{\symbol{'134}maketitle}
\end{command}

表題の中身は,\maketitleコマンドを使用する前に, 以下のコマンドを用いて定義します.


\begin{command}
\texttt{\symbol{'134}title}\verb*\vert{...}\vert,\texttt{\symbo...
...}\vert ,
\texttt{\symbol{'134}date}\verb*\vert{...}\vert(任意)
\end{command}
\authorコマンドの引数には,\andコマンドで 区切って複数の著者名を並べることができます.

上に示したコマンドの例を, [*]ページの図3.3に示します.

LATEX2eでは上述の見出しコマンドとは別に, bookクラスにおいてさらに次に示す三つのコマンドが 使用できます.
\begin{command}
\texttt{\symbol{'134}frontmatter},\texttt{\symbol{'134}mainmatter},\texttt{\symbol{'134}backmatter}
\end{command}
これらは,本の内容を分けるのに利用できます. これらのコマンドは,実際の本で見られるような章見出し, ページ番号となるように出力形式を変更します4.10


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: 4.8 相互参照 : 4. テキストの組版 : 4.6 単語間のスペース
Hiroyuki Ohsaki (oosaki@ics.es.osaka-u.ac.jp)