中村 匡秀 (なかむら まさひで)神戸大学数理・データサイエンスセンター 副センター長・教授 |
主にソフトウェア系の講義を担当しています.また,文部科学省の教育プログラムenPiTも担当しています.
実用的かつ大規模なソフトウェアの開発には,演習レベルのソフトウェアの作成とは全く異なる様々な問題が存在する.本講義では,ソフトウェア工学の主要なトピックを説明するとともに,それらを通じてソフトウェア開発における本質的な「困難さ」について触れ,ソフトウェア工学の意義を示すことを目指す.
神戸大学では,新入生を対象とする導入教育として,全学部生を対象とした「初年次セミナー」を新たに開講している.初年次セミナーでは,新入生が教員や他の学生との対話を通じ,各学問分野において大学生として必要となる自律的な学びの姿勢を育むことを目的としている.
本講義では,近年,研究・開発が進むパーベイシブシステム(サイバー・フィジカルシステム,CPS)の基本的な体系を学ぶ.システムの要求や主な性質,特にコンテキスト・アウェアネスについて学習を深める.スマートホームやスマートシティの例題を交えながら,理解を深める.さらに,パーベイシブシステムの管理・運用に必要な自律コンピューティングについても触れる.
講義は,本分野の専門家であるフランス・グルノーブル大学のPhilippe Lalanda 教授によって行われる.
大規模なソフトウェア開発では,ソフトウェアを部品として再利用し,生産性を高めるオブジェクト指向アプローチが取られる.本演習では,オブジェクト指向源であるJavaを学び,オブジェクト指向に基づいた,基本的なプログラミング,および,小規模ソフトウェアが開発可能となる素養を養う.
工業製品として大規模なソフトウェアを開発するためには,ソフトウェア構築のためのエンジニアリングプロセス全体を通した理解と,各プロセスにおいて有効な手法やツールの取得が不可欠である.本授業では,ソフトウェア工学の広大な知識領域のうち,ソフトウェアライフサイクルの上流工程である要求分析および設計に特に焦点を当て,実際のソフトウェア開発に役立つ支援技術を概説する.
スーパーコンピュータを使える次世代の人材を育成すべく, 言語,計算機の利用法,並列プログラミング,可視化システムの利用法等 の演習を行う.神戸大学のπコンピュータ上でFORTRANを用いて小規模なプログラムが作成し,実行できるようになることを目指す.
関西圏の大学院に在籍する修士1年生を主な対象とし,ほぼ1年間にわたって,クラウドコンピューティングの基礎から応用までを,講義,演習,プロジェクトを通じて学習する.また,夏季集中合宿や分散PBL など,ユニークで実践的な教育形態も取り入れられている.
ビッグデータ処理技術,人工知能技術,クラウド技術などを用いて,新しいビジネスや価値を創出するといった社会の具体的な課題を解決できる人材の育成をミッションとする.